障害者の自立生活センターを舞台にした本作の試写会や、大阪での先行公開時には、障害当事者のお客様がたくさんご来場くださいました。障害者の方々の中には、呼吸機能や免疫機能などの内部障害をお持ちの方も多くいらっしゃり、コロナウイルスに感染した場合、重症化のリスクが高くなります。この点を考慮し、新型コロナウイルスの感染拡大によって外出を自粛せざるを得ない方たちにも映画を楽しんでいただけるよう、ユーロスペースでの公開期間中に限り、インターネットを利用した映画鑑賞の機会を提供いたします。

 なお、ユーロスペースをはじめとした映画館では、感染予防対策を施した上で本作品を上映予定ですが、今後の新型コロナウイルスの影響によっては、一定期間の休館や、公開日が延期される可能性があります。その場合にもインターネット配信は、実施いたします。

< 映画『インディペンデントリビング』 インターネット配信 >
■ 配信期間:3月14日(土)〜4月3日(金)24時まで
■ 料金:1,800円
■ 上映先リンク: https://vimeo.com/ondemand/filmil
   ※ ご購入から3日間、視聴することが可能です。 
   ※ クレジットカードでのご購入になります。

< 映画館での上映:メイン映画館「ユーロスペース」 > 
◎ 所在地: 〒150-0044渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 3F
   http://www.eurospace.co.jp/

*●*【 いよいよ明日、東京公開!! 】*●*
[東京]渋谷・ユーロスペースにて3月14日(土)〜
[ 月〜金|10:45 / 土・日・祝|10:30 ]
ほか全国劇場にて上映予定です!
※本作は全上映回、バリアフリー字幕、音声ガイド(UDCast)付の上映です。

★ご注意くださいませ!

お一人さま一アカウントでの視聴となります。

 

と、言う訳で、出雲では観ることは出来ないだろうと諦めていたのだが、インターネット(パソコン)で観ることが出来た。妻が倒れてから17年、映画どころかTVドラマすらも観ていなかったのに、久々に映画を観た。この間、映画館に行く暇もなければ、DVDを借りて観る時間もなかった。と言うか、どんないい映画やいいドラマがあっても、観たいと言う気持ちになれなかったのである。だが、この映画(ドキュメンタリー)だけは観たかったのだ。17年間、妻の障害と向き合っていたからだろう。障害を負いながら奮闘している人達の生の姿を観たかった。
以下感想。
車椅子で一杯の自立生活センター。こんなに多くの車椅子の人(それ以外の障害者もいるのだが、介助者も)が集まっていることに圧倒された。こういう場所には行ったことはあるが、これほど沢山、ぎっしり集まっているのを観たのは初めてであった。こんなに大勢の人たちがいるのに、私たちには見えていなかったのである。いや、見ようとしていないと言うのが正直なところだろう。見ぬもの清しとはよく言ったものだ。見なければ、知らなければ、これほど楽なことはないのだから。
だが、現実はそうではない。
「自立生活運動」を理解しようとする時、一番分かりやすいのは、各地の自立生活センターを先頭に立って運営しているのが障害当事者であるということではなかろうか。ここでは障害者当事者が障害者に手を差し伸べすくいあげようとしているのだ。
そのうちの一人は、17歳の時バイク事故で頸椎損傷で首から下が麻痺してしまい、15年間家に引きこもり寝たきりの生活をしていたと言う。ところが介護してくれていた母親が倒れ、途方に暮れた時、自立生活センターを紹介されたのだ。そこで、初めて車椅子に乗ることをすすめられ、いやいや始めた車椅子生活で初めて自分らしく生きることに目覚めたのである。
その人が曰く。「どん底の人たちが立ち上がって行くのを見るのは楽しい」「そういう人たちのために俺は頸損(頸椎損傷)になったのだと思うことがある」
何と言う美しい言葉、見事な言葉ではなかろうか。このドキュメンタリーを観た時、儂はこういう人と出会いたかったことが分かった。
初めて介助を受けることになった障害者に介助者が言う言葉。
「して欲しいことがあったら何でも言って下さい。僕たちはボランティアではないのです。お金を貰っているのですから、何を言ってもいいのです」
ボランティアとはとても崇高な行いをする人と思われている。無償で尽くしてくれる人に対して、障害者の立場だとどうしても遠慮してしまう。こんなこと頼んでいいのかとか。その負い目を簡単に打破する素敵な言葉なあと思った次第である。こういう言葉に出会うのも映画である。
この映画の中に、リハビリを専門に行う自立生活センターが出て来た時、思った。
「ああ、こんな所が17年前にあったら」と。
17年前、妻が10ヶ月の入院、リハビリの後、在宅介護になった時、儂が一番望んだのは最後のリハビリ病院で受けた最高のリハビリを続けたいと言うことであった。だが、在宅になったらそんなリハビリは望むべくもなかった。たとえ、あっても入所できたかどうか分からないし、その頃は今ほど自立生活センターは沢山なかったように思う。
声高に差別や無理解を嘆いたり、批判する映画ではない。監督は自立生活センターで介助者として働いている人。内部の人がありのままをありのままに撮った、とても素朴で、自然で、だからこそ訴える、新鮮なドキュメンタリーだと思う。是非、観て下さい。