

お彼岸頃 10月16日
小さい写真で良く分からないが、赤い帯が彼岸花。今秋の彼岸花は遅かった。昼食前に妻と彼岸花を眺めるために外へ出た。以前は20分近く車椅子散歩をしていたが、近頃はすぐに寝るとか、帰ると言うので外へ出るのも気分転換程度である。もう5カ月も外泊をしていない。父の葬儀で休んでから外泊の世話をするのが辛いと思うようになった。先日、同じ女房介護をしている仲間のAさんは「しんどいだろう。自分も本当にしんどい」と言っていた。思わずAさんの顔を見る。毎日来て、昼食の世話をして、車椅子の散歩をしている人で、儂は密かに畏敬の念を抱いている。その人でもこんな弱音を吐くのかと意外に思ったのである。儂より四つ上なのだから無理もないと思いながらも、「しんどい」のは儂だけじゃないと少しだけ救われた気持ちになる。お互いに頑張ろうとは言わない。さりげなく労わりの言葉を交わしている。
妻に対しては、外泊させてやれない分はせめて出来るだけのことはしてやりたくて、晴れた日は必ず外の空気に触れ、お日様に当たるようにしている。そこまではいいのだが、儂は人間が出来ていないからつい余計な一言が出てしまう。妻の「気持ちいい」と言う一言を聞きたくて、「気持ちいいだろう」と、催促がましいことを言ってしまうのだ。「気持ちいい」と言ってくれると、来た甲斐があったと満足するのだ。さもしい男であることよ。
10月16日
妻の誕生祝い。10月は妻の誕生月なので施設がくら寿司から寿司を取り寄せ、お祝いをしてくれた。儂も御相伴できる。ケーキも二人分出る。実は10月は儂の誕生月でもあるので合同の誕生祝いをした次第。年を取って嬉しくはないけれど、妻にとってはこのような何か目先の変わるハレの日があることはいいことなのである。

遠くに小さく見えるのが幼稚園児の散歩。妻は子供が大好きなので側に行ったら、幼稚園児が野の花をくれる。帰りは特養の前まで幼稚園児に車椅子を押すのを手伝ってもらう。バイバイ。手を振って別れる。

10月26日
特養のお祭り。敬老会は中学生のコンサートだったが、この日は小学生のコンサートとお決まりの安来節。バザーもあり、出店のたこ焼きとビールでお昼。こんな昼食があってもいいだろう。

10月27日
バザーの会場。この他にもまだ衣類など格安で販売。人気でこのあとすぐに満員になる。今年もお手伝いでお買い上げ品の袋詰めを手伝う。三年連続袋詰め。袋詰めのプロになる。
10月27日
この日は日曜日。水土日を特養に行く日と決めているので、この日も特養へ。天気が良かったので小学生の野球の試合を見に行く。

10月30日 10月30日
食後の果物として水土はリンゴを届けることにしている。ちゃんと塩水に漬けてから持って行く。この日、特養へ着いたら、丁度風呂から上がったところであった。ドライヤーで髪を乾かしてやる。散髪もしたばかりで短くカットしてもらっていたのですぐに乾く。
語録(21)
2007.4.2
(TVに出演していた○○大学教授△△☆☆子を見て)
「私、ああいうのになりたいの。出たかったの。私には○○大学というのがないけど」
(妻は大学へ行きたかったと悔やんでいた)
2007.4.26
(ベッドに寝かせる時)
「モモちゃん(犬)が可哀想だなと見てる。私が何もできないから。私は可哀想なの」
2007.4.28
「私がしゃべるとうるさいなて顔をするよ。でも、モモちゃん、私、しゃべり続けるよ」
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「お父さん、やせないでよ。やせると貧相になるから。一杯食べさせるから、あんなやせた年寄りにならないでよ」
2007.4.30
(台所に立っていたら)
「お父さん、精彩がないよ。元気ないよ。デパート行って何か食べたら」
2007.5.1
「お父さん、疲れて帰って食事の世話をしてるなんて、人には言わないでよ」
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「黒アンパン買って来て。私の頭の中には黒アンパンしかないの」
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「こんなこと医療関係者のお父さんしかできないもんね。オムツ替えたり、パジャマ着せたり、みんな、いやだもんね」
※なぜか、時々、儂は医療関係者と言う職業になる。
2007.5.3
「私、立って歩けそうにないから、ギョウザ買って来て。ギョウザ10個とシャケとつけもの」
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「ワームてなんだっけ」と、妻が聞く。
「虫だよ」
「だめだ、だめだ、虫も忘れちゃって」
2007.5.5
「パパちゃんいないから、お金ないから、くそっと思ったよ」
(子供時代を思い出して)
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「かぼちゃが入ってないよ」
「入ってたよ、さっき食べたよ」
「ごめんね、モモちゃん、お母さん、最近すぐ忘れちゃうの」
2007.5.7
(ヘルパーさんに)
「朝は体が固まっていて、動かすと痛いの」
2007.5.8
(TVのお天気姉さんを見て)
「こういうの見てさ、今日はデートかなって。脱ぎやすい服着てさ、こいつら、みえみえじゃん」
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「母の日にワンピース買って」
「カーネーションじゃだめ?」
「それじゃ、金かからんでしょ。万する服、買って」
2007.5.9
(ベッドの妻が)
「ジャッキで起こして」
「(面倒なので)少し休んでてよ」
「いない方がいい。出て行け」
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「ありがとう」
「いいんだよ」
「いいんだよなんて言ってくれるのお父さんだけよ。お父さん、オンリーワンだよ」
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「この頃、私、お父さんに優しいでしょ。大好きなの。このところ、お父さん、私に優しいでしょ」
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「私も写経やってみたい。病気がよくなりたいでしょ」
(昔、よく写経をしていた。子供が中学受験の時も)
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「私はママちゃんに産んでくれてありがとうと言うよ。パパちゃんと結婚してくれてありがとう」
2007.5.12
「私も小学校の時、独唱したの。子狐コンコン山の中~。でべそでしょうがなかったの。運動会ではいつも選手で」
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「お父さん、お母さんになったことないからわからないのよ。自分の子がどれだけ可愛いか。焼きそば作って待ってなきゃ。もうすぐ帰って来るから」
2007.5.15
「爪つんでやろうか」
「うわあ、しあわせ。朝から爪切りしてもらうなんて。○○ちゃん(娘)に写真撮ってもらおう」
2007.5.16
「一服してから出かけようか。とっこおばちゃん(母の妹)が待ってるよ。向こうへ行ったらすぐにお風呂に入れるよ」
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ベッドに寝せてやる。
「優しくしてくれてありがとう」
「ハイハイ」
「二度返事はダメ」と、ビンタされる。
2007.5.19
「お父さん、下駄箱の中からアンパン取って来て。下駄箱の中にあるの。パン屋さんが下駄箱の中に置いて行くの」
2007.5.30
「植物て大きくなるから楽しいね。嬉しいね。収穫の時はもっと嬉しい」
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