昨日、同じ名前の曽田さんから「ほうぼう」を貰った。
日御碕の沖で釣って来たものだが、「あげるから持っていって」と言う声が弾まない。浮かない顔をしている。「聞いてよ・・・」
曽田さんは一昨日、鯛を釣りに行くと、あまり期待はしてないが、シーズン初めの釣りで楽しそうな顔をしていたのだ。だから私は昨日の夕方、釣果はいかにと散歩の途中に寄ったのだが、なんと80㎝の鯛を釣り揚げたのだが、たもですくう寸前糸が緩んで針が外れてしまい逃げられたと言う。よほどショックが大きかったらしく、がっくりと肩を落としてぼやく、ぼやく。
「この時期はまだ釣れやしないんだよ。餌も食わないし。だから疑似餌(七夕の飾り物みたいなもの)を作ってよ。(昨日お手製のものを5つほど見せられていた)だめだろうと思いながら糸を100mくらい垂らしていたんだよ。イルカが出て来て、魚は逃げるし。やっぱり今日はだめだと思ったら、かかったんだよ。うれしくってね、それって釣りあげて、たもですくう寸前、普通はそんなミスはしないのに、竿を前に傾けてしまったんだよ。途端に糸が緩んで、針が外れてしまったんだよ。鯛の口の中は硬くてね、針はかかりにくいんだよ。俺の鯛も食いついていたけど、しっかり口の中に食い込んでいなかったんだよ」
朝の7時過ぎに大社の堀川から船で出て、日御碕の沖合で8時ごろから始めて、ちょうどお昼ごろのことだったそうだ。ほうぼうやほかの魚が何か釣れたのか何も言わないし、私もしつこく聞くのは気の毒でお礼を言ってもらって帰る。
今日の夕方のおかず。
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ウロコと内臓をとり、三つに切る。
これまで食べたことがなかったので、調べたら、脂質は4.5g/100gでEPAもDHAも青魚と遜色ないほどあるという。私のように脂質を抑えた食事をしている者にとってはこれ以上ない最適な魚とわかる。
しかも、ヘルニア術後、私は便秘にならないように食べ物に注意し、数日前にはかかりつけ医から酸化マグネシウムも出してもらっていたから、白身で消化のいいほうぼうは願ってもない魚だった。
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最近は煮魚なんて簡単なものだ。この「なんでもごたれ」を水200ccに50cc入れて煮ればいいだけなのだ。里芋やカボチャを煮る時は、水200ccに大匙2杯。こうでもしなければ爺さんの料理なんてやってられない。便利なものが出来たものだ。
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いちおう落し蓋して、完成。ほっぺたが落ちるくらい美味かった。

その夕食前の夕方、マルコの散歩がてらまた寄って、今夜はほうぼうを食うと報告したら、
「イカ、食うか」と言う。友達がイカを釣って来て、船の上で醤油に漬けたものをくれたと言う。
「うまいぞ」
思わず、「もらう、もらう」と言って、はたと気が付く。「だめだ、俺、いま食えねえ」
ヘルニアの術後、いきむと傷口がひらくので、便秘はできない。消化の悪いものは控えた方がいいのだ。
「そりゃあ残念だなあ。一杯やると美味いのに。ほうぼうも昨日だったら刺身で食ってもよかったのになあ」
私はこの人には「多胡辰敬」の小説をただで上げている。買ってくれとは言いにくいこともあるのだが、結局は物々交換しているのだ。夏になれば食いきれないくらいマスカットをくれるのだ。
旧農村地帯の田舎には珍しい本好きの爺さんが二人いて、そのうちの一人でもあるのだ。