安来の市立和鋼博物館へ「安芸国吉川(きっかわ)氏と月山富田(がっさんとだ)城」長谷川博史(島根大学教授)の講演を聞きに行った。本当なら行けなかったのだが、妻が入院したので、出席できたのだ。『多胡辰敬』の小説を書き進めるためには絶対に聞きたいと思っていただけに、とても満足、充実した一日であった。
出雲でも、地方史や土地柄古代史、神話などの講演があるのだが、日曜日は妻の在宅日なので、ショートステイで不在の時以外はなかなか参加できず、いつも口惜しい思いをしていたのです。
半分以上は尼子氏が滅んだ後の話だったが、そこに至るまでの政治的経済的な解説が私にはとても役に立った。久しぶりに知的な刺激を受けて生き返ったような気がした。
講演ではあっても、人から直々に学ぶのは、本を読んで得るものとは違う。
来月、松江でも面白そうな講演がある。妻の入院が長引くならまた出かけようかと思っている。
歴史研究も日進月歩、新しい資料も発掘されるので、油断できない。
若い時、『多胡辰敬』を知り、書きたいと思ったが、東京に住んでいたこともあり、何の資料もなく、いたずらに月日が流れるばかりであった。
まだパソコンもない時代だから、論文を検索することもできなかった。
ようやく、これなら書けるかもしれないと思ったのは、講談社学術文庫で「家訓」が出版された時だった。そのなかに『辰敬』の家訓が載っていたのだ。一筋の光が差した。この講談社学術文庫はすごい本ばかりだ。売れないだろうによくぞこんな本ばかり出版していると呆れる。随分お世話になった。最近地方史関係の本も盛んに出版されるようになった。博物館や資料館もあちらこちらに出来た。
私がその中でもすぐれものだと思っているのが、広島県の北広島町が建てた「吉川元春資料館」である。今日の講演の安芸吉川氏の本拠があったところで、こんな山奥のこんな小さな町がよくぞこんなにすぐれものを作ったと感心するほどだ。いや、私は感謝している。
色々企画を工夫しているが、まだ2回しか行けてない。
安来も今日が5年ぶりの4回目か。3回は月山富田城やその周辺の取材だ。
娘が呆れている。それだけ安来に行って、足立美術館に一回も行ってないのはおかしいと。これからも足立美術館は素通りするだろう。