友人に「『漂流妻』はなかなかいい題だね」と言われて、「キャッチーな題をつけようと思って一応考えたからね」と自慢したのだが、それどころではなくなって来た。
漂流の果てに難破しかねない状況になって来たのだ。
転院先の病院がいつ空くか分からなくなったのだ。まさかこんなことになるとは。12月に入れば転院できるだろうと高を食っていた。
先が決まらない患者をいつまでも置いておくわけには行かないのが今の病院である。主治医は腰の痛みも引いたし、車いすにも乗れるようになったから、退院を考えて欲しいと言う。
良くなったのなら退院するが、私が望んでいるのは車椅子でデイケアに通えるぐらいに回復してくれることである。そのために転院して、その後2カ月リハビリを受けたいのである。
退院したけれど、デイケアに通うのは無理ですとなると介護の方針が根底から覆る。
『漂流妻』なんてふざけたタイトルをつけたから『難破』する羽目になったのではないかと、今ではこのタイトルをつけたことを後悔している。
そこで『救助』を頼むとしたら、もうケアマネージャーしかいない。
ケアマネジャーはこうなることもあろうかと色々なケースを考えてくれていたので、とりあえず転院先の病院が空かない場合は、今の病院を退院して2週間のショートステイに行く。
そうこうしている間に病院が空けばいいのだが、空かない場合は2月からのロングステイを確保してくれている。
1月はどうするのかと言われるが、最悪のケースでも、2月のロングステイが決まっていれば1ヶ月ぐらいは頑張ってしのげるだろう。なんとかなるさでやってゆくしかない。深刻に考えてもしょうがない。あらためてそれが介護の心得ではないかと自分に言い聞かせる。
ところで、前に越冬隊のことを書いたが、聞くところによると、この越冬隊もなかなか大変らしい。地区ごとに割り当て人数が決まっているので、希望すれば誰でも越冬隊になれるわけではないらしい。同じ介護度の人でも、A地区の人は越冬隊になれてもB地区の人はなれないと言うような事が起きるのは想像に難くない。
私たちも年を取った時の事を考えておかないと……。