母をグループホームに入れてしまったので突然ひとりぼっちになってしまった。グループホーム新設の話は去年から聞いていたが、まだ少し早いかな程度にしか考えていなかった。ただ、暮れに二度転び、二度目は顔を強打し、お岩さんになってから不安になり、今年になってホーム完成が迫り、いよいよ入居者募集の段になるとここを逃すと次はないと強迫観念に駆られ、えいやっと決めたから、自分としてはこんなに早くひとりになるのは想定外だった。一人には広い静かな家にポツンといると、叱ったり、文句ばかり言っていた日々があったのが嘘のようで、寂しくなったと思う。母と二人で穏やかなr老後が理想だったが認知症の相手は限界だったかなと自己弁護する。後々あの時決断しておいてよかったと思う日が来ると言い聞かせながらうしろめたく過ごしているが、母がいなくなって一つだけ助かったことがある。
それは食事の世話である。毎日のメニューを考えるのが苦痛で苦痛で。儂の低脂質の食事改善メニューと入れ歯の母が食べられるものを、朝食は決まっているので、昼は週4回、夜は毎日考えないといけない。儂が食えても母は食えない。母が食えても儂には脂質が高過ぎる。結局、いつのまにかメニューは固定してしまい、それをぐるぐると繰り返すだけの変化のない食卓になってしまう。肉は鶏ササミと豚ヒレ。魚は焼くか煮るか刺身。たまにホイル焼き。野菜は煮るかサラダ。油は一切使わない。
豚ヒレは焼いてオイスターソースで味付け、ササミなんてメインのメニューが考え付かないので、スープに入れるかサラダに入れる程度。スープやサラダならサラダチキンの方がいい。この春には万策尽きた観あり。
ところが春の終わり、グループホームとの打ち合わせを進めている頃、スーパーを回っていて、トンテキのタレやポークジンジャーのシーズニングなるものを見つける。
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左からトンテキのたれ、ポークジンジャー、レモンペッパーチキンのシーズニング。
トンテキは豚ロース、ポークジンジャーは豚薄切り肉、レモンペッパーチキンは鶏ももを使うのだが、儂はこれをすべて豚ヒレ肉を使った。鶏ももの代わりにはササミを使った。それで食えないことはない。ちゃんと食えるのだ。まずくはない。美味いと叫んでもいいぐらいだった。タレは作る必要がない。みんなビニール袋の中で粉にまぶし、あとはフライパンで焼くだけである。これは楽だった。おかげで一気にレパートリーが増えた。ササミと豚ヒレだけでも生きて行ける。
さらにポテトサラダやスープ仕立てのサラダも見つける。右の写真。
ポテトサラダは脂質が高すぎて一生食えないものと諦めていたが、イオンのプライベートブランドの「カロリー30%オフ・ポテトサラダ」だと、脂質は3.7g。一年ぶりに食ったら涙が出そうなほど美味かった。「スープ仕立てのサラダ・生姜白湯ソース」は、自分で切った野菜にパックに入っているものかけて、熱湯を注げばいいだけのスープサラダ。畑で出来たレタスと玉ねぎでお手軽にできる。
さらに、ササミのおすすめメニューも発見。これは山陰新報の料理欄に載っていたもので、
鶏ササミ250g
鶏もも肉350g
塩麴大さじ5
みりん大さじ3
食べやすく切ったものをタッパに並べ、塩麹とみりんまぶして冷蔵庫に放り込んでおけば、食べたい時にいつでも焼いて食える。時間がある時に下準備しておけばよい。手間がかからなくていい。儂は鶏ももを食えないので全部ササミで作ったが、これが実にうまかった。ササミでもこんなに美味しく食べられるのかと感動した。量も多かったので2日分のおかずになった。母がいなくなったので、一回に作ったおかずを二日間食える。これも料理の負担を減らしてくれる。スープをたっぷり作ると三日間飲める。
イオンで冷凍食品の優れものも見つけた。
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左から「するめいかと里芋の煮物」「(赤魚)アクアパッツア」「えびとブロッコリーのバジルバターペンネ」「いかの酢豚風黒酢炒め」どれも脂質は許容範囲。
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早速、「するめいかと里芋の煮物」をフライパンで炒めて作る。母が金属たわしでごしごしダメにしたフライパンだが、フライパン用ホイル・クックパーを使えば簡単に作れる。油の使用量を減らすためにどうしても油を使わなければいけない時はいつもクックパーを敷いている。油の量は三分の一でいい。これも二日間食った。
少し余裕が出たので、ぬか漬けに挑戦する。漬物は嫌いだが、ぬか漬けなら栄養があるときいたので試してみようと思ったのである。
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ぬか漬けパックの中に漬け込んだのはトマト。もちろん儂が育てているトマト。ぬか漬けにする時は緑のトマトを漬けると聞いたので、麗夏とミニトマトを漬ける。糠に埋め、空気が入らないように封をし、48時間冷蔵庫に入れる。期待に胸を膨らませて取り出し、切ってみたが固くてとても食えた代物ではなかった。ぬかの味もしない。トマトが早すぎたのかもしれない。もう少し育ったトマトでチャレンジしてみようと思う。