大震災後、帰郷したので、毎年3.11を迎えると、よく思い切って帰郷したものだと我ながら感心している。あのままずるずる東京にいたら、妻を飛行機に乗せることはさらに難しくなっていただろう。出雲のようにすぐに特養に入れたかどうかも分からない。
親もこれほど年を取ると、大したことはしていないが、側に居るだけでもなにかしら役に立っているように思う。安心感はあるようだ。
日曜日には必ず特養へ行くことにしているので、三日ぶりに顔を出す。11時過ぎに行くが、今日は寝ていたので足だけをずっとマッサージしていた。寝ぼけ眼で気持ちがいいと言う。ベッドサイドで車椅子に座って手を動かしていればいいだけだから楽でいい。
天気は良かったが、風が冷たいので散歩向きの天気ではなかった。
3.4の晴れた日に、今年になって初めて車椅子で外へ出ている。
お彼岸を過ぎたら外へどんどん出ることが出来るようになるだろう。
起こして、昼ご飯を一緒に食べ、歯磨きをして引き上げる。一緒に行くと言うので、15日から外泊、迎えに来るからとなだめて帰る。

語録(10)
2006.4.17
トイレ誘導した後
「おしっこしてお利口だから、チョコレートぐらい買って来てよ」
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「私の足も(病気が)長かったねえ。3月からだから。お父さん、世話してくれて。あの写真撮ったの誰?〇〇ちゃん(娘)?二人が仲良くしているの好きだからね」
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「私の左手はいいって!(触ると痛いから)あなたには関係ないと言ったじゃないか」
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「うわあっ、エプロンまでありがとう。病気はするもんだね。優しいでしょ、モモちゃん(犬に)、こういう人を選びなさいよ」
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「お茶が来た、お茶が来た。じっと待ってるとお茶が来た。うれしい」
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「豚肉が美味しかった。タレが美味しかった」
(夜の8時に夕食のメニューを思い出して。夕食を覚えているのは稀有なこと)
わが家ではないと言うので
「俺とお前の家だよ」
「お父さんがいるから、そうかもしれない」
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「お父さん、いい男ね。便をさせてくれてありがとう」
2006.4.26
夜、パット交換していると、痛いので、寝ぼけ眼で叩いたり、ひっかいたりする。
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「アンパン買いに行くの、連れてって」
「雨降ってるよ」
「傘さして行くの」
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「お父さん、ここで一人で暮らしてたら、来てくれる人たくさんいるよ。いい男だから」
「おむつはいやだ。いつになったらおむつはしなくてもいいのだろう」
2006.4.29
TVぐらい見せてよ」
「ご飯の時は見ないと子供たちにも言ったでしょ」
「お父さんと二人の時はいいの」
「お父さんと話しながら食べればいいじゃない」
「お父さんと話すことはなくなったの」
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左手をマッサージしてやる
「動くようになるかな」
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TVを見て
100才になったらああなるんだ。私もああなるのかなあ」
2006.5.1
「お父さん、ときめきながら帰りなさい。私もときめきながら待ってるの」
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「モモちゃん(犬)、お茶が出たよ。うちの家でもお父さんがいれてくれるといいね」
2006.5.2
「ありがたいね、こんなにしてもらって。引き取り手がないと、川尻の家に帰れなかったんだから」
(実家に戻ったつもりなのか?)
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「こんなにしてくれる人はいないよ。〇〇姉ちゃん(従姉)こんなにしてもらったんだ。結婚したくなるよね」
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「私はこうして、がまんしてがまんして生きて来たから、一緒に暮らして行ける。幸せだったと思わない?」
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「新築の3階建てにしよう。ワンフロアーの」
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TVで愛のメモリーを聞いて〉
「どんな気持ちで聞いているの?分かって聞いているの?」
「お前は?」「分かって聞いているの」
〈カモメが飛んだ日の♪あなたは一人で生きられるのね~を聞いて〉
「私もそう思う。だから私は捨てられたんだって」
「起こして、食事の準備しないといけないから」
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「やっこちゃん(架空の女の子)久しく見なかったら夢の中に出て来た。お父さん、お父さん、ばかり言ってる。お父さん、好きなんだね」
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〈おもいっきり生電話〉を見ていて
「生電話に相談しようか。夫は女がいないんですけど。このまま女を知らないで死ぬんでしょうか。女がこわいことを知らないまま死ぬなんて。女はこわいことを知らないんだから。本当に私が一番こわいことを。殺してやりたい。夢の中ではいつもあなたを殺してるんだけど」